タイ・シェリダン主演『ゾンビワールドへようこそ』冴えないスカウトVSゾンビ
簡単言うと
・さえないボーイスカウト3人が
・ゾンビと戦って男になる
・恋愛ゾンビコメディ
なぜわざわざB級ゾンビ映画を見るのか?
・主演:タイ・シェリダンがいい!
上の写真だと一番右の彼ですがジェシー・アイゼンバーグ以上ににさえない男役がハマってます!グランド・ジョーではニコラス・ケイジと共演、最近ではレディ・プイヤー1で主演を演じるほどです。
・B級ホラー、スリラーは必ずいいおっぱい
こちらは超絶ベタな設定だが親友カーターの姉ケンドル。超絶美人の上にスタイル抜群。ベンが片思いしていて性格悪い彼氏もち。
さらに活躍するのが高校中退してストリップで働く噂のデニス
ストーリー面でもおっぱい面でも活躍大!このお姉さんにならケツに突っ込まれても大歓迎!
B級ホラーといえばエロ&グロ!
なんとストリッパーまでゾンビに!ゾンビになっても音楽に合わせたりポージングしたりなどのガバガバ設定がB級ゾンビコメディらしい!
爆乳ボンビポリスの豊満な乳があらわになってしまうシーンもあります。
・実はB級と見せかけた良作コメディが豊富
ジェシー・アイゼンバーグとエマ・ストーンのゾンビランドも言わずとしれた良作です。どちらもパッケージやタイトルからB級感を漂わせた良作です。
何しろこれだけのメンツが揃ってますから。
地味に伏線張ってある
感染が広がる前に近所のタチの悪いおばあちゃんと大量の飼い猫が登場していたり伏線が多く存在します。
他にもビールのパシリに使われたこのホームレス。
ブリトニー・スピアーズを踊るゾンビとして登場したり。
ケンドルたちがいるパーティー会場への最初の侵入を暗示させるこのゾンビ、舌が長く飛び出ていますが、
ケンドルの友人が男といい感じになってプ●シーを舐める瞬間男を襲って入れ替わっています...ww
ちゃんとコメディしてるし地味に伏線も多い、B級ゾンビ映画をベースにしたコメディの良作であります。
恋愛要素と友情にも注目
ゾンビランド同様この手の映画につきものなのが恋愛要素。さえない男がゾンビワールドでの冒険を通して男になっていくていうテンプレ的ではありますがやっぱり王道でテンションは上がる内容です。
またボーイスカウト3人組の友情にも注目です。
概要
関連作品
・ゾンビランド
カジノ法案成立!予習にロバート・デ・ニーロ主演『カジノ』を見よう。
簡単に言うと
・裏社会から成り上がったカジノオーナーの自伝映画
・結婚相手の娼婦は金の亡者
・振り回されてカジノはゴタゴタ
カジノ法案が成立して、庶民には映画の中で見たことのあるだけだったカジノがいよいよ日本にもできることになります。アメリカでカジノがまだ裏社会のものだった時代、その時代の話を見てみましょう。
あらすじ、概要
1995年公開 ある天才賭博師を通じて、まだマフィアの支配下にあった1970年代から80年代のラスベガスを描く。
・親分衆からカジノを任されているエース(デニーロ)は用心棒で幼馴染のニッキー(ジョーペシ)に汚れ仕事を任せている。親分衆は売り上げをピンハネ。
・エースはジンジャー(シャロン・ストーン)に一目惚れして結婚。
・ジンジャーにはレスターというゴキブリヒモ野郎がいた。
・レスターを巡ってジンジャーとは何度も喧嘩、ジンジャーは酒と薬に溺れてく。
・ニッキーとも扱いやジンジャーを巡って険悪に。
・組織やFBIを巻き込む自体になっていく。
監督:マーティンス・コセッシ × 主演:ロバート・デ・ニーロ&ジョー・ペシ
この映画は、ニコラス・ピレッジのノンフィクション書籍に基づいており、大部分事実・実話に基づいている。本作と同じくスコセッシ監督、デ・ニーロ及びペシ出演、ピレッジ原作で映画化された1990年作『グッドフェローズ』の成功を受けて製作されたスコセッシの「モブ・マフィアもの」第2弾という位置づけである。
故郷を離れて一攫千金を狙うマフィアの二人。バイオレンスなジョー・ペシ、そのせいで自分で追い込まれてくジョー・ペシ。酒、金、女、ドラック。wikiにもこうあるようにグッドフェローズ的な要素満載。
スコセッシらしい成功と失墜の物語が楽しめます。
注目すべきは男と女
注目すべきは淫売女ジンジャーのクズっぷり!!と書きたいところですがそんな女を妻にめとったエースとの関係に注目したいです。
ジンジャーはゴキブリ野郎のレスターに貢いでいるもののただのカモにされています。レスターのジンジャーに対する態度はくそ。結婚式の日もレスターに電話するもレスターは娼婦のような女といます。
エースに感情移入するとすれば好きな女がクソ男に惚れていて苦しめられているなんて耐えられないでしょう。エースも最初は男らしく優しく接し、金とレスターだけにぞっこんのジンジャーを幸せにしようとします。
その後が最低、ヒモ男のレスターに金渡すわ、ヒモがエースの手下にボコられるとエースを攻めるわ、ニッキーと寝るわで最低です。男、酒、ドラッグ、散財など最低すぎる。
愛する女を手に入れたはずなのにその女は自分の金とヒモ男にしか興味がない。愛しているだけにエースがかわいそうでなりません。
男と女の恋愛観や結婚観、友情と愛情など男と男と女の間に生まれる奇妙な感情に注目です。
関連作品
・グッド・フェローズ
・ウルフ・オブ・ウォール・ストリート
など
『ボーダーライン』エミリー・ブラント主演、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督 ※ネタバレ
簡単に言うと
・下っ端捕まえても麻薬は減らない→親玉捕まえるしか
・CIAは国内で単独捜査できない...せや!FBIから女を引き抜け!→なんか邪魔ばっかしてくる...。
・女「これは違法捜査だ!暴露する!」→CIA「殺すぞ。」
偏見に溢れた書き方だけど実際こんな感じ。まあ「善悪を考えさせる」ようなテーマ的に正義感溢れる主人公と悪と戦うためには法を侵すことも厭わないCIAという構図にはなると思います。
邪魔ばかりする女性捜査官にいちいちイライラするのは野暮かもしれませんね。とは言ってもこの映画の主人公はほぼベニチオ・デル・トロ演じる"嘆きの検察官"ことアレハンドロだと思います。見せ場多いしかっこよすぎる。
秩序と均衡
アレハンドロが戦ったのはこれと復讐のため。コロンビアマフィアが正義とは言わない。しかし、CIAが把握できるだけの量を流通させ、秩序と均衡を保っていた彼らに代わり、麻薬を流通させた組織は秩序と均衡を崩していった。
かつての秩序と均衡を取り戻すためにアレハンドロとCIAは悪とも手を握ったということです。
突入シーン
私が関心したのは突入シーンの緊張感、臨場感です。暗視カメラや衛生?ドローン?からの視点が効果的に使われていて、隊の一員になったような緊張感があります。
主演はほぼベニチオ・デル・トロ??
登場シーンからずっと雰囲気醸しまくりのベニチオ・デル・トロ、最初は謎の多い男だが次第に男の抱える過去や現在の活動が明らかになっていきます。
登場シーンのベニチオ・デル・トロ
ボスの家まで乗り込み復讐を果たす嘆きの検察官
この時の会話シーン
ボス「お前を雇った連中は違うのか?お前の妻はそんな姿を見て誇りに思うのか?」
アレハンドロ「娘のことも忘れるな」
ボス「息子たちは助けろ」
アレハンドロ「神に召される時が来た。」(子供と妻を射殺)
驚くボス
アレハンドロ「食事を済ませろ」
自分のことを棚にあげアレハンドロを雇った連中とアレハンドロを批判するボスの開なおっぷりには呆れるばかり。しかし、家族を残酷に殺され、長年このために生きてきたアレハンドロの意思は堅い。
子供と妻の死体の隣で飯を食わせるとは酷なことだがこの後すぐ射殺する。
積年の恨みにしては生易しい。
妻の首を切断し、娘を酸に投げ込んだ男への復讐なのだから。
まとめ
映像も綺麗で見やすくて丁寧に説明してくれるしテーマも非常にわかりやすいです。女性捜査官は脅されて書類にサインをしたものの最後まで自分の信念を貫いた。しかし心のどこかでは悪と戦うには自分のやり方は通用しなくて、アレハンドロやCIAのような存在が必要だということにも気づいていて、絶望していたんじゃないでしょうか。
『バレー・オブ・バイオレンス』流れ者のイーサン・ホークVS悪徳保安官ジョン・トラボルタ
簡単に言うと
・プロットは勧善懲悪の正統派西部劇
・胸糞悪いシーンあり
・ロケ地はほぼ小さな街1つ
・犬がとにかく可愛い
この映画、オープニングやタイトルのロゴデザイン、音楽、カメラワーク、エンドロールなど演出からフォントまでとにかく昔の西部劇を再現することにこだわったという印象でした。昔の西部劇だとクリント・イーストウッドの『荒野のストレンジャー』に近いと感じました。
レビュー:★★★☆☆
概要
2015年製作のアメリカ映画
あらすじ
心に傷を負った流れ者ポールが「バレー・オブ・バイオレンス」と呼ばれる町デントンにたどり着く。その町で些細な事で悪徳保安官補佐ギリーとトラブルになり町を出るが、ギリーに寝込みを襲われて愛犬を殺され、自身も殺されかける。ポールは復讐を誓いデントンに舞い戻る。そして、血の雨の降る激闘が始まるのだった。
出演者
https://filmarks.com/movies/72620
『荒野のストレンジャー』との共通点
・勧善懲悪、しかも復讐
・住民が悪党に怯えている。
・主人公が悲しい過去を抱えている。
・流れ者VS複数のガンマン
すらっとあげただけでもこれだけありますが、似ているなと思った時に感じたことがあります。荒野のストレンジャーは主人公は過去の悲しい出来事によってすでに死んでいて亡霊であるという説があります。
この作品は主人公の相棒である犬が殺され、主人公も殺意を持って崖から放り出されています。朝になり、生きていた主人公は復讐を誓います。これは非常に近いものを感じます。
荒野のストレンジャーは正統派の西部劇にも見えますが、超自然的な、オカルト的な要素が含まれ、理解しにくい部分もあります。しかしこのような復讐劇をバレー・オブ・バイオレンスは現実的にやっており、教科書的なプロットともとれます。
この作品を見た後に荒野のストレンジャーを見ると、しっくりくるということもあるんじゃないかと感じました。
まとめ
個人的にはとにかく昔の西部劇を踏襲したという印象で何か工夫が凝らされたシーンなどはありませんでした。舞台がほぼ街1つで登場人物も少なく閉鎖的な印象を持たせることに成功しているなとは感じましたが、特に意外性もなく、哲学的なものも感じませんでした。
小津安二郎『秋刀魚の味』
東京物語に続いて...。
東京物語に続いて有名な作品であり、私が東京物語に続いて2つ目に視聴した小津作品です。こちらの作品はカラーなのですが、色彩よく、最初に映る工場地帯の煙突の銀と赤がとても綺麗です。終始温かみのあるフィルムの色味で、質感で、それだけで秋刀魚の味の雰囲気が頭に焼き付きます。
冒頭、のシーンの工場
笠智衆演じる父親が勤務するオフィスから見える工場
オフィスの窓から見える煙突もとても綺麗です。
小津作品に登場する美しすぎる昭和の女性たち
小津作品を見ていて常々思うのが女性がとても綺麗だということ。特にこの映画で娘役を演じる岩下志麻さんには驚きました。
岩下志麻
密かに想いを寄せる兄の部下と電車を待つ娘役演じる岩下志麻
驚くのが岩下志麻さん、この美しさで男っ気のないクールな女性を演じきったということです。しかし、やはり想いを寄せる人の前では少し女を感じさせるという器用さ。
今思うとこのシーン、非常に切ないシーンです。本当は両思いの二人がお互い想いを伝えないばっかりにすれ違ってしまうのですから。
続いて、岸田今日子さん演じるバーのマダム。このかたも本当に色っぽくて綺麗な女性でした。娘が結婚したら一人になる父親が亡くした女房に似ているというんだから、懇ろになってくれたらなんて思いながら見ていました。
小津安二郎4Kデジタリリマイスター『お茶漬けの味』
先日就職活動の帰りの電車でTBSラジオ、ライムスター宇多丸のアフター6ジャンクションをradikoのタイムフリー機能で視聴していてちょうどゲストに小津4Kの修復に関わったイマジカの方がゲストに。小津4K上映を思い出し、そのまま新宿ピカデリーにて鑑賞しました。
国際映画祭で好評
小津4K作品、日本での公開に先駆けて各国の映画祭で上映したところ大変好評だったすです。小津作品はもともと家族という普遍的なテーマということもあり世界中で受け入れられ、大人気、高い評価を得ていたそうですが今回4K修復版ということで役者の細かい表情や小道具など細かな部分まで綺麗にわかるということで大変好評だったようです。
テーマはやはり家族
こちらの作品も今までの作品通り家族、とりわけ夫婦をテーマにした作品です。当時、恋愛結婚は少なくお見合いが当たり前だった時代?の冷めきった夫婦が描かれています。そこに新しい結婚観を持った若い人たちも関わって来て面白く展開していきます。冷めきった夫婦とは言いますが、夫の陰口や妻の隠し事など面白可笑しく描いています。終始ユーモアのある作品です。
本作でも笠智衆出演も脇役
脇役ではありますが非常に面白い役での出演です。登場シーンなど、唐突に画面に笠智衆が画面に入って来たというだけで映画館に笑いが起こりました。
映画をみんなで共有できる
私が映画館でお茶漬けの味を鑑賞できてよかったと思うのは、映画を見てる人全員で共有できるということです。私が映画を見るときはほとんどが家で一人の時です。特に小津監督の作品のような映画は一人が多いはず。
今回の作品に限らず、小津作品、というか昔の作品には大げさな演技やセリフの抑揚はあまりなく演出も平坦な作品が多いです。さらには世代、時代の違いもありますから、笑いどころがはっきりわからないということが多々あります。
しかし、今回映画館で鑑賞した人の中にはこのような映画を見て育った人やファンの方がたくさんいらっしゃったはず。みなさんが映画をみて笑うことで「あ、ここって笑うところなのか。」と気づき、だんだん作品のユーモアがつかめて来てそこからは笑いどころや演出意図が手に取るようにわかる。これが映画館で視聴できて一番よかったと感じたところです。
現在は角川シネマ新宿で上映しているそうです。まだ見てない方はぜひ!
帰りは凪のすごい煮干しラーメンとダシ茶漬けを食べて帰宅
帰ってお茶漬けが食べたい!という気持ちでしたが新宿に来たら必ず行く凪にダシ茶漬けがあるのを思い出し、凪へ。通りのバーで日本対コロンビア戦を応援する人たちを横目に入店。私は店内のラジオで実況中継を聞きながらラーメンとお茶漬けを食し一人の幸せを噛みしめました。以上余談でした。
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『ラ・シオタ駅への列車の到着』リュミエール兄弟とシネマトグラフ
世界最初の映画?
『ラ・シオタ駅への列車の到着』 監督・製作:リュミエール兄弟 公開:1895年
のこの映画は世界最初の映画といっても過言ではないかもしれない。
なぜならこの映画を作ったリュミエール兄弟、映画の撮影、映写ができるシネマトグラフを開発し、この映画を製作、公開し、のちに映画が「シネマ」と呼ばれる由縁となったからだ。
正確にはトーマス・エジソンがシネマトグラフィの前にキネトスコープを開発しているがそれは一つの装置で一人しかみることができず、大人数の前での上映はできず、エジソンもシネマトグラフが発表されると、映写方式へと転向していった。
当時は大好評だった!?
このように駅に到着する列車と人々が映されただけの映画だが、当時は「動く映像」というだけで大好評だったとか。
1985年12月28日の夜、パリのグランカフェで最初の一般公開が行われ、大変な好評を得たが、彼ら兄弟は単なる科学玩具と見ていたのでのちに大きく発展していくことは予想もしていなかったようだ。
マーティン・スコセッシ監督の「ヒューゴの不思議な発明」では『ラ・シオタ駅への列車の到着の初の一般公開の様子を描いている。
カメラ方向に飛び出すように向かってくる列車から観客は大騒ぎで逃げようとしているのだ。それほどまでに当時の観客からして「動く映像」は新鮮でリアルで物珍しいものだったのだ。
リュミエール兄弟は日本映画の発展にも貢献
京都府の産業、文化のための給付留学生として稲畑勝太郎(当時15歳)が渡欧したさい、ラ・マルティニエール商工業学校でリュミエール兄弟の兄、オーギュスト・リュミエールと同級になった。
帰国した後、稲畑は京都で染色技術者として活躍するが、1896年にリヨンでオーギュスト・リュミエールと再会、その際、シネマトグラフを知り、リュミエールから日本での興行の認可を受けた。
1897年2月15日から1週間、「自動写真協会」の名で大阪の南地演舞場で最初の興行を行った。その後「自動幻画」の名で東京に進出するが、本業が忙しく横田寿之助の紹介で横田永之介に任せて退いた。この横田永之介はのちに日活が設立されると社長に就任することになる。
このようにリュミエール兄弟は日本映画の発展にも大きな影響を及ぼしていたことがわかる。
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参考作品: