『バレー・オブ・バイオレンス』流れ者のイーサン・ホークVS悪徳保安官ジョン・トラボルタ
簡単に言うと
・プロットは勧善懲悪の正統派西部劇
・胸糞悪いシーンあり
・ロケ地はほぼ小さな街1つ
・犬がとにかく可愛い
この映画、オープニングやタイトルのロゴデザイン、音楽、カメラワーク、エンドロールなど演出からフォントまでとにかく昔の西部劇を再現することにこだわったという印象でした。昔の西部劇だとクリント・イーストウッドの『荒野のストレンジャー』に近いと感じました。
レビュー:★★★☆☆
概要
2015年製作のアメリカ映画
あらすじ
心に傷を負った流れ者ポールが「バレー・オブ・バイオレンス」と呼ばれる町デントンにたどり着く。その町で些細な事で悪徳保安官補佐ギリーとトラブルになり町を出るが、ギリーに寝込みを襲われて愛犬を殺され、自身も殺されかける。ポールは復讐を誓いデントンに舞い戻る。そして、血の雨の降る激闘が始まるのだった。
出演者
https://filmarks.com/movies/72620
『荒野のストレンジャー』との共通点
・勧善懲悪、しかも復讐
・住民が悪党に怯えている。
・主人公が悲しい過去を抱えている。
・流れ者VS複数のガンマン
すらっとあげただけでもこれだけありますが、似ているなと思った時に感じたことがあります。荒野のストレンジャーは主人公は過去の悲しい出来事によってすでに死んでいて亡霊であるという説があります。
この作品は主人公の相棒である犬が殺され、主人公も殺意を持って崖から放り出されています。朝になり、生きていた主人公は復讐を誓います。これは非常に近いものを感じます。
荒野のストレンジャーは正統派の西部劇にも見えますが、超自然的な、オカルト的な要素が含まれ、理解しにくい部分もあります。しかしこのような復讐劇をバレー・オブ・バイオレンスは現実的にやっており、教科書的なプロットともとれます。
この作品を見た後に荒野のストレンジャーを見ると、しっくりくるということもあるんじゃないかと感じました。
まとめ
個人的にはとにかく昔の西部劇を踏襲したという印象で何か工夫が凝らされたシーンなどはありませんでした。舞台がほぼ街1つで登場人物も少なく閉鎖的な印象を持たせることに成功しているなとは感じましたが、特に意外性もなく、哲学的なものも感じませんでした。