ばかくんの映画ブログ

映画好きの美大生が映画ブログを書きます。

小津安二郎4Kデジタリリマイスター『お茶漬けの味』

 先日就職活動の帰りの電車でTBSラジオ、ライムスター宇多丸のアフター6ジャンクションをradikoのタイムフリー機能で視聴していてちょうどゲストに小津4Kの修復に関わったイマジカの方がゲストに。小津4K上映を思い出し、そのまま新宿ピカデリーにて鑑賞しました。

 

国際映画祭で好評

 小津4K作品、日本での公開に先駆けて各国の映画祭で上映したところ大変好評だったすです。小津作品はもともと家族という普遍的なテーマということもあり世界中で受け入れられ、大人気、高い評価を得ていたそうですが今回4K修復版ということで役者の細かい表情や小道具など細かな部分まで綺麗にわかるということで大変好評だったようです。

テーマはやはり家族

 こちらの作品も今までの作品通り家族、とりわけ夫婦をテーマにした作品です。当時、恋愛結婚は少なくお見合いが当たり前だった時代?の冷めきった夫婦が描かれています。そこに新しい結婚観を持った若い人たちも関わって来て面白く展開していきます。冷めきった夫婦とは言いますが、夫の陰口や妻の隠し事など面白可笑しく描いています。終始ユーモアのある作品です。

 

本作でも笠智衆出演も脇役

 脇役ではありますが非常に面白い役での出演です。登場シーンなど、唐突に画面に笠智衆が画面に入って来たというだけで映画館に笑いが起こりました。

 

映画をみんなで共有できる

 私が映画館でお茶漬けの味を鑑賞できてよかったと思うのは、映画を見てる人全員で共有できるということです。私が映画を見るときはほとんどが家で一人の時です。特に小津監督の作品のような映画は一人が多いはず。

 今回の作品に限らず、小津作品、というか昔の作品には大げさな演技やセリフの抑揚はあまりなく演出も平坦な作品が多いです。さらには世代、時代の違いもありますから、笑いどころがはっきりわからないということが多々あります。

 しかし、今回映画館で鑑賞した人の中にはこのような映画を見て育った人やファンの方がたくさんいらっしゃったはず。みなさんが映画をみて笑うことで「あ、ここって笑うところなのか。」と気づき、だんだん作品のユーモアがつかめて来てそこからは笑いどころや演出意図が手に取るようにわかる。これが映画館で視聴できて一番よかったと感じたところです。

現在は角川シネマ新宿で上映しているそうです。まだ見てない方はぜひ!

帰りは凪のすごい煮干しラーメンとダシ茶漬けを食べて帰宅

 帰ってお茶漬けが食べたい!という気持ちでしたが新宿に来たら必ず行く凪にダシ茶漬けがあるのを思い出し、凪へ。通りのバーで日本対コロンビア戦を応援する人たちを横目に入店。私は店内のラジオで実況中継を聞きながらラーメンとお茶漬けを食し一人の幸せを噛みしめました。以上余談でした。

 

 

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